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蟹工船に何を見る?

どうも。
イバニエスです。

本日は大変な事件がありましたね。

リーマンブラザーズが破綻してしまいました。

アメリカのサブプライムをはじめとした金融問題がパックリと口を開けた格好です。

メリルリンチだって危なかったしね。

世界規模で経済がおかしくなっています。


今日は実は色々話したいことがあるんですけど、まずはこの金融問題。

イバニエスがここ数年で理解できなかった事に、

会社は誰の為にある?

という問いに対して、「資本家の為にある」

所謂、出資者のためにあるという発想が大きくクローズアップされました。


かつての日本には無かった発想なんですねぇ。

ただ、これに対して悪いとは一概には言えません。

が、しかし、これは暗黙の話なんですね。

公にしていい言葉ではないはずです。

ここ数年のITの急成長による新世代の経営者には受け入れやすかった考え方かもしれませんが、世の中はそれだけでは廻っていません。

会社は人を選ぶ。
人も会社を選ぶ。

ヘッドハンティングや転職などが当たり前となってきました。

ただ、これは強いものが生き残ると言った発想です。

資本主義の究極の部分でもあります。

いや、本来あるべき姿かもしれません。

が、しかし、ここへ来て大きな波もあります。

かつてイバニエスが、ライブドアの堀江さんについてブログを書いたことがあります。

そのとき触れたことに、「企業としての文化が無い」と言ったかと思います。

まさにその通りで、力こそ総ての考え方は、伸びる時は良いのですが、頭打ちになると脆いものなのです。

企業としての根が細いんです。

つまり、永続性が欠如してるんです。


最初から最後まで上り調子の企業と言うものはありません。

向かい風が吹いた時にその真価が問われます。

企業としての総合力です。


悲しいかな企業としての文化がポリシーがないとこの波には勝てないのです。


さて、冒頭になんでこんな話をしたのか。

そしてタイトルです。

蟹工船。

小林多喜二の小説ですね。

ここではあらすじを書くつもりはありません。

読んでみてください。

そして面倒な方は色んなサイトにエッセンスがありますので、ざーっと流してみると良いでしょう。


資本家の搾取に対してストライキを行うと言ったストーリーなのですが、最近何故か世間ではブームなんですよねぇ。


そしてそれを助長するかのように、共産党の党員数が増えております。

この不況をあらわしている証拠だと思います。


が、しかし、考えてみてください。

今は時代が違います。

資本化が、経営者が搾取してるといった事はごく一部なんですね。

世界規模で不況がきております。

中小企業で働いてみえる方なんかは如実でしょ。

この不況。

以前もお話をしましたけど、以前よりも2倍働いても給料据え置きなら良いほう。

それでも給料は下がる。

物価は上がる。

ダブルならぬトリプルパンチが飛んできています。


はい。

こうした時代とはまず背景が違います。


この辺りを冷静に見ていないと大きな落とし穴に嵌ってしまいます。


ん?

イバニエスは強きものが勝つ資本主義の推進論者か!

と思われるかもしれません。

ふふふ。

実はそうでもなかったりします。

ハッキリ言って、今、蟹工船に共感している人よりは深く理解してると思います。

だって学生時代はどちらかと言うと、ソッチ方面の志向が強かったから。
(厳密に言うと違うんだけどね。)


共産主義者ではありません。
社会主義者でもありません。

ただ、どちらかというと唯物的な思考を持ってます。

皆さん誤解されているんですけど、唯物論者=マルクス野郎ってイメージがあるでしょ。

コレ、大きな間違いです。

一部分が引っかかったり、論の展開に使えたりするだけです。


唯物論がわからない方は、これまた調べてください。


ただ、イバニエスの文章を読んでると結構唯物的な部分が強いと思いますよ。

ですが、皆さんがイメージする唯物論=神の否定ってワケでもありません。

イバニエス自身は神の存在とか形而上的な話には全く興味がありません。

が、しかし、これを強要するつもりもありません。

つまり、○○論者でなければならないという事はこれっぽちもないのね。

白黒ハッキリさせろってのがナンセンスなわけ。


要は使い方なんです。

物事の考え方かな?


唯物的な思考の現われってのはこのブログでも結構垣間見ることが出来ると思うんですよね。


イバニエスが一貫してこのブログでお話をしていることは、実態の無いものでゼノを稼ぐことが好かん!

コトを売る事は間違っていませんが、コトという実体の無い付加価値をつけるのには限界があるんです。

商売をやっている身ですからある意味矛盾です。

だって自分も確信犯的にやってる部分があるからね。

ただ、いつも心の中には不安はあります。

ただ、イバニエスの場合はモノを動かしているので結果として残るのですが、物に対する付加価値をつける、これが実に厄介なのです。

前もお話をしたかと思いますが、価格はそのままで、サービスを付加する。

これはサービスを付加した分だけ、自分達が被るコストなんです。

先ほどのサラリーマンの働く時間の増加ではありませんが、力なきものはその労働力を充てて(サービス残業とかね)そのコストを補っていくのです。


ちょっと蟹工船に戻しましょうか。

蟹工船の時代と今の決定的な差は、この付加価値にあると思うんです。

付加価値というよりも、人間の欲や思考が大きく変わってしまったんですね。

総てではないですが、モノを右から左へ動かしていた半ば原始的に近い経済体系なら解らんでもないんです。

付加価値で商売をする時代になりますと、買い手側の欲求はますます増大していくんです。

「あっこの方がもっとサービスいいわよ。」

「こっちの方がサービスは以前と変わらないけど値段が安いわよ。」

ストレートな言い方ですと、
「ここの商品やサービスは満足感が違う!」

半ば二者択一に近いですが、この増大する欲求に答えていかなければならない。

安くすればそれだけ利益が減るよね。

同時に世界規模で原材料費のコストが上がってる。

利幅が本当に減っていきます。

となりますと会社を維持するためには効率を良くしなければならない。

リストラクチャーによる人員の削減や公には出来ないサービス残業などで補わざるを得ないのです。


ショッピングセンターをみると良く解るでしょ。

夜の11頃まで営業している。

確かにありがたいんだけど、昼間ほど人は入らない(一部の地域は違いますよ)

パートを使ったり少ない人員で廻すんだけど、結局のところ限りなく赤に近いでしょ。

もっと不思議なのはそういうショッピングセンターにインショップ。

8時ごろなんかに服を買いに来るヤツなんてそんなにいるか?

本屋さんで立ち読みするヒマないでしょ。

そういう人もいますけど、主婦は家庭でお食事の準備。

とま、挙げればキリがないんですけど、これだけ便利さや付加価値を求める時代になっちゃった。


つまり止まる事をしらない人の欲求。

蟹工船に共感しているアナタ達も、ビッグカメラとサクラヤどっちが安いとか言ってるんじゃないの?

ご飯を食べに入ったらスグに出てこないと文句いいません?

結構理不尽に近い要求を他人に対して平気でしてると思うんですよね。


もとはと言えば自分達の欲求の果てで出来た世界なのに、それは資本化の搾取云々なんていう発想がまず間違ってるのね。

ですから蟹工船なんていう前に自分達の生活を見直すべきだと思いますね。

ただ、イバニエスはこれだけ天井知らずの欲求の中でどうやって生きていくのか?と考えると、主義主張を唱える前に生き残る術を考えるべきだと思うんです。

いつも言いますけど、弱者は弱者で権利を主張しますが、義務を果たしているのかしら?

身体的に問題がある弱者は別ですよ。

こうした方々には手を差し伸べるのは大切なことです。

イバニエスが笑ってしまうのは、最低賃金を上げろ!とかって騒いでるじゃない。

世の中の在り様をもう少し深く考えてほしいですね。

深く考えるから不安になるんだけど・・・。


まぁ、蟹工船読むくらいなら唯物論について書かれた本でも読んでみることです。

そしてマルクスも読んでみましょう。



ただね、今回のリーマンブラザーズの破綻ではないですけど、実体の無い経済の怖さを痛感すると思います。

この国もそうした思考に傾きかけたんだけど、何処かで思いとどまらなければならない。

それがひょっとしたら蟹工船を読んでいる人たちがキーマンかもしれませんね。


あともう1つ。

これも大切な事なんだけど、社会貢献です。

社旗貢献が出来ないような企業はやはり脆いものです。

一時期、メセナとかって言われたけど何処かに消えちゃったね。

ああした考え方はやはり真剣に向き合っていかなきゃならないことだと思います。

うーむ。

この話だけでも長くなっちゃう。

疲れたからお仕舞い。

以上 “実は実体が無い?”の イバニエス デアッタ

追伸
マルクスを読みますと、資本主義を通って社会主義へと到達するような事が書かれています。
掻い摘んでるんで、誤解があると困るんだけど。
ただね、学生時代思ったの。
バブルが弾けた後だったけど、経済はそれなりに安定していました。
バブル直後くらいまでかな?
日本国民の殆どが中流だった。
これって、マルクスが目指した世界に一番近かったんじゃないの?
資本主義と社会主義とが巧く融合した唯一の国なんじゃないの?
以上











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